IT技術書の横断検索サイト eBook-1イーブックワン

最高の働きがいの創り方 2018/09/08

三村 真宗
Amazon 紙の本 1,922円
技術評論社 PDF EPUB 1,780円

※価格は取得時点での税込み価格です。最新の価格および「-円」の商品の価格はリンク先のストアでご確認ください。

ISBN:
9784297100391
ページ数:
320
カテゴリー:
出版日:
2018/09/08
出版社:
技術評論社

概要 (取得元)

「情報が隠される」「社員同士が協力しない」「疑心暗鬼の空気が広がる」
そんな人間不信から,Great Place to Work(働きがいのある会社)ランキング1位(従業員100~999人部門),4年連続ベストカンパニーを受賞するまでに至った,その秘密とは?
SAP,マッキンゼーを経て,コンカーの社長として年平均成長率86%という飛躍を実現してきた著者が,その成果を支える文化・仕組み・制度の裏側を初公開。
すべての社員から会社の課題や改善策を吸い上げる「コンストラクティブフィードバック」
業務を離れて問題や未来を議論する「オフサイトミーティング」
社員の立候補で課題の解決にあたる「タスクフォース」
四半期に一度,会社の戦略・方向性を分かち合う「オールハンズミーティング」
処遇の不平等感をなくす「ジョブグレード」
タテ・ヨコ・ナナメで双方向のコミュニケーションを活性化させる「コミュニケーションランチ」「タコランチ」
採用率を3%に抑え,採用候補の分母を増やしていい人材を獲得する「採用エージェントへの方針説明会」
全社員の心身の健康状態を把握する「パルスチェック」
など,あなたの職場をいますぐ変えるためのヒントが満載!
こんな方におすすめ
自社のパフォーマンスを最大化したい経営者の方
自部署の成果を高めたい管理職の方
人材の採用,教育,働き方の改善などの具体策を知りたい人事担当者の方
著者から一言
2018年2月9日,Great Place to Work® Institute Japan(以下,GPTW)が,2018年版,第12回,日本における「働きがいのある会社」ランキングを発表しました。ここで,従業員100人から999名の中規模部門で第1位となったのが,私が社長を務めている株式会社コンカーです。コンカーは,2015年以来,一定の基準以上の評価を得られた企業に贈られるベストカンパニーに3年連続で選出されていましたが,1位を取ったことで,「この会社はいったい何の会社なんだろう」と思われた方も少なくなかったようです。
コンカーは,“コンカーエクスペンス”“コンカートラベル”など,クラウドによる出張・経費管理ソリューションを提供しているIT企業です。本社であるコンカー・テクノロジーズは米国のシアトル郊外にあり,その日本法人である株式会社コンカーは2010年に設立されました。2014年にはドイツの世界的なソフトウェア会社SAPに経営統合され,現在はSAPグループの一員でもあります。当時,その買収金額は,SAPとしては過去最大の規模にのぼりました。
コンカーは,日本市場で創業以来,年平均96%という驚異的な成長を遂げてきました。これは,コンカーの世界市場の中で歴史的に見ても最速。現在では,ヨーロッパの主要国を抜いて,米国に次ぐ世界第2位の規模になっており,コンカー全体の成長の牽引役となっています。外資系ソフトウェア企業の日本市場からの営業的な貢献は近年3~5%程度と言われている中で,コンカーでは日本市場が12%もの貢献を果たしています。コンカーの日本法人は,コンカー本社が世界中で最も業績が優れている市場に対して与えられるマーケットオブザイヤー賞を2016年,2017年と2年連続で受賞しましたが,2年連続の受賞は,賞の創設以来,はじめてのことでした。
2014年からの3年で,売上は4・5倍に成長。国内の経費精算市場全体では40・3%,SaaS型(クラウド)では50・5%という圧倒的なシェアを獲得しています(ITR「ITR Market View:予算・経費・就業管理市場2018」売上金額シェア2017年度予測)。利用企業には,トヨタ自動車,野村證券,三井物産,ファーストリテイリング,KDDI,LIXIL,花王,キリン ,任天堂など,日本を代表する企業がずらりと並んでおり,日本の時価総額トップ100企業における普及率は,日本進出からわずか8年で37社(2018年7月時点)。じつに国内トップ企業の4割弱の企業が,コンカーを使って経費精算や出張業務をおこなっています。普及スピードは年々加速しており,2022年には国内のトップ企業の7割への導入も視野に入ってきました。
2017年以降,大手企業にフォーカスしていた従来の戦略を転換し,中堅中小市場にも新たに参入。さらに祖業の経費精算に加え,請求業務,出張業務といった間接業務のデジタル化を幅広く展開しています。
なぜコンカーの日本法人が,このような成長を遂げることができたのか。その背景としてまちがいなく言えるのが,日本における「働きがいのある会社」になれたことだと私は考えています。
私は,「人材こそ最大の経営戦略」という経営方針のもと,人を大切にする経営を徹底してきました。情報を公開する。建設的なフィードバックをしあう。採用を厳選する。フェアな人事制度を作る……。
何より私が目指したのは,いい文化を作ることでした。社員同士が「高め合う」文化を持つ企業です。それが,社内に心地良い雰囲気を生み出し,さまざまな仕組みや制度と結びつくことによって,日本における「働きがいのある会社」ランキング第1位という結果,さらには現在の驚異的な業績の成長につながったのだと考えています。
しかし,会社設立後,私がコンカーの最初の社長として就任した2011年からの1年間,コンカーは今とはほど遠い状況でした。社内にはオープンマインドはなく,「情報を手放すと自分のバリューが下がる」という一部の社員の考え方から,情報はまったく共有されない。だれもが疑心暗鬼になるような状況でした。一部の社員同士はいがみ合いから,怒声を飛ばし合うこともありました。
当初,さまざまな立ち上げ業務に追われていた私は,正しい人を採用し,正しい文化を築くような余裕がありませんでした。「とにかく即戦力を取らねば」と自分なりの吟味もせずに採用を推し進め,結果として「自分の結果だけ出せばいい」といった殺伐とした雰囲気が蔓延してしまいました。到底,働きがいどころではありません。
この状況から,いかにしてコンカーを「働きがいのある会社」へと変えていくことができたのか。それをお伝えしたくて,本書は生まれました。なぜなら,多くの会社に「働きがいのある会社」になってほしいから。それが,そこで働くビジネスパーソン1人ひとりのやりがいと幸せにつながり,そしてそのことが会社の成長にまちがいなくつながるからです。
「働きがいのある会社」の実現を目指す経営者や組織のリーダーやその予備軍の中堅,若手のビジネスパーソンにとって,本書が少しでもヒントになることを願いながら,コンカーの数々の取り組みや,その背後に流れる考え方をお伝えしていきたいと思います。

類似書籍